関宿からは伊勢湾道、新名神を経て大津へ。途中久しぶりに立ち寄った大津SAで琵琶湖を眺めながら昼食の後、東近江市五個荘金堂へ。
五個荘金堂は琵琶湖の東岸に広がる平野に位置し、古代条里の区割りにのった農村集落で、江戸中期以降に全国で活躍した近江商人の邸宅や社寺が白壁のきれいな街並みを形成しています。
雪解けのぬかるんだ道に足をとられながらも大きな蔵を持つ住宅群を見学。掘割には大きな鯉も泳いでいて、豊かだった往時が偲ばれます。予約をしていた茶室の見学時間が迫ってきたので急いで佐川美術館へ。
新たに増築された樂吉左衞門館とその茶室を見学。茶室の見学には事前の電話予約と美術館の入場料とは別に1000円の見学料が必要です。
茶室へは通常の見学ルートからそれ、地下の暗いコンクリートと枕木の路、寄付、上部から水の流れ落ちる中路地、水路地を経て、小間の脇から最後の階段を登ると一気に視界が開け水面に浮かんだ岩の上建つ広間「俯仰軒」へと場面が転換していきます。
効果的にうがかれた窓からの光、打放しコンクリートや表情豊かな木材、巨大な黒御影石などが荒々しくも静かに組合され、説得力のある空間になっていました。
樂吉左衞門館の常設展示もスペースを贅沢に使った展示でなんとも迫力があり見ごたえ充分。気が付くと閉館時間が迫っていて、その他の常設展示は駆け足でめぐり、どっとつかれつつ外にでるとちょうど比叡山の向こうに夕日が沈んでいきました。
その日はさらに大阪市内まで移動。阪神百貨店の地下や丸ビルでソウルフードを堪能してお開きとなりましたが、早朝の東京出発から盛りだくさんな一日でした。