千葉県立「房総のむら」に行って来ました。
ここは房総の商家・武家屋敷・農家などを当時の景観を含めて再現されていたり、当時の技術や生活様式を体験できる博物館になっています。
再現とはいえ、桜と菜の花が満開の中ゆったりとした田舎の風景に溶け込んで、静かなゆっくりした時間を過ごせました。
ここの一角に旧学習院初等科正堂はあります。
明治32年に四谷の学習院の校内に建築され、その後千葉に移築されて尋常小学校の講堂として使用されたものが、再度修復移築されたそうです。
西洋のデザインを取り入れながら日本の伝統技術を駆使した、和洋折衷の作り。
内部も簡素なのですが、並んでいる円柱や角柱の柱頭にはアカンサスが刻まれ、丁寧な仕事がされている感じがします。
芝生の広場に面して堂々としているのですが、木々がもう少し葉に覆われる頃が一番いいかもしれません。
江戸時代後期の農家の再現。茅葺きの技術と美しさにしばし見入り、縁側に腰掛けて空を眺めていました。
縁側っていいなと改めて感じた時間でした。
写真は外と内との境界線を作るわらの飾り。村の境界にも、このような飾りが用いられたようです。
こういう結界があるだけで、なんとなく外からの悪い気が入ってこれなくて内側は守られているような気がするから不思議なものです。