3連休の最終日。天気もいいので笠間まで日動美術館別館の「春風萬里荘」と企画展「向井潤吉」展を見に行ってきました。
「春風萬里荘」は北鎌倉にあった北大路魯山人の住居を移築したもので、重厚な茅葺の民家には趣向を凝らした山荘風の洋室や、自らが焼いた陶板をあしらった浴室をはじめ、自らが設計した茶室「夢境庵」、竜安寺を模した石庭があり盛りだくさんです。
ちょうど紅葉が見ごろで、広大な敷地内を巡る散策路をゆっくり歩きながら楽しむ事ができました。それにしても季節外れのポカポカとした陽気、野点のサービスもあって始めての来訪だったのですが、周辺の雰囲気も含めてとても気に入りました。
腹ごしらえは笠間稲荷の門前町にある「松月庵」で。名物の「古式そば」はうどんほどの太さで歯ごたえが抜群、新そばらしく豊かな香りが。どっしりとしていて腹持ちがいいのが何よりです。
精密な筆致で各地に残る日本の原風景を描き続けた向井潤吉の作品は、とても静かで眺めていると風景の中へ引き込まれます。とくに晩年の「春叢」という作品に惹かれました。
それにしても笠間。日動美術館にも日本館、フランス館と屋外彫刻の展示もあり見所いっぱい。あわせて笠間稲荷の門前町も、笠間焼のギャラリーも、今回は行けなかったのですが陶芸美術館や稲田の石切り場も魅力的です。
またゆっくり時間をかけて散策してみたい街です。